9年目。
3月21日。
今日は、私の父親の命日です。
短気で怒ると怖い父親でしたが、
面白くて何かにつけセンスのある父が好きでした。
ちょうど東日本大震災が起こったその時、
私は海のすぐ近くで仕事をしていて
父から「仕事なんかすぐ止めて今すぐ帰って来い!!」と連絡がきた。
東北からは遠く離れた場所ではあったけれど、
一応責任者の職だったし、
他にもスタッフがいたからそんな簡単には帰られなかったっけ。
近隣の非常サイレンがずっと鳴り止まず、
何より経験したことのない地面の揺れに
異常事態だとすぐに分かった。あの時は本当に怖かった。
次の日に仕事で自衛隊の基地近くに行った父が、
被災地に派遣される自衛隊のトラックに向かって
「しっかり仕事して来てよ!頼んだよ!」と声をかけたら
自衛隊の隊員さんたちが手をあげて頷いていた、とよく話していた。
そんな、人情深い人だったな。
震災が起きて十日後に、
まさかその父親が亡くなるとは思っても見なかった。
理不尽なことで叱られたりした時もあったが、
それでも何か理由があったんだと父を嫌いにはならなかった。
家族への愛情深い父親が好きだったから。
あれから9年。
今も中途半端な娘に
「何をやっとる?」と、天国で呆れているだろうな。
まさか、お風呂を洗う道具で顔を洗っているとはね・・・(笑。